ゲーミング市場のグローバル化により、世界全体のマーケットは大きく拡大したが、その結果として近年、日本国内市場の相対的なプレゼンスは低下していた。しかし、2020年のコロナ禍における巣ごもり需要により、国内ゲームコンテンツ市場は急拡大した。2020年から2021年は微増にとどまったが、2023年には新ハードやゲーミングPCの普及とヒットタイトルの登場により、コンソール/ゲーミングPC市場は前年比を上回る成長を見せた。

マーケティングリサーチ業界大手のマクロミルは、国内のコンソール/ゲーミングPC市場の現状を把握し、マーケティング施策やゲーム開発の参考とすることを目的として、15歳から59歳の男女を対象に「家庭用ゲーム機ユーザー基礎調査」を実施した。

日本国内のコンソールゲームユーザーの実態

同社の調査によると、家庭用ゲーム機やゲーミングPCでゲームを楽しむ人は全体の18%で、日常的にギャンブルを楽しんでいる人(10%)のおよそ2倍だった。
コンソールゲーム・ユーザーの男女比は7対3で、男性が圧倒的に多い。
年代別に見ると、男性50歳代のユーザー率は12%、女性50歳代は5%と、他の年代に比べて低い。
また、コンソールゲーマーの70%がNintendoの「Switch」をプレイしていることが明らかになった。

コンソールゲームのプレイ時間と消費傾向

コンソールゲームユーザーの一週間の平均プレイ時間は5.7時間で、特に30代男性が最も長く平均8.7時間プレイしている。
年代が高くなるほど、スマホやタブレットでゲームをしない「コンソールゲーム」ユーザーの割合が増加する傾向がある。

過去一年間のコンソールゲームに使った平均消費金額は2.3万円で、ユーザーの約半数は年間消費金額が1万円未満だった。新しく購入した周辺機器で多いのは「ゲームコントローラー/ゲームパッド」「イヤホン/ヘッドホン」。
一年前と比べて、プレイ時間と消費金額は「変わらない」と答えたユーザーが半数を超えたが、プレイ時間と消費金額の両方が増えたユーザーは10%、両方が減ったユーザーは16%だった。

ファミコン世代の動向に注目

現在40代でゲームを楽しんでいる世代は、いわゆる「ファミコン世代」だ。この世代は総人口に対して人数も多いことから、マクロミルのレポートは、「この世代が50代に差しかかるタイミングでは、彼らがどのようにゲームと関わっていくのか」と、注視すること必要性を指摘している。